【報告】ほんべつ学初夏のまなび×第3回ほんべつ自然観察会「神居山へギンリョウソウ観察に行こう!」
2024年6月8日(土)に第3回ほんべつ自然観察会「神居山へギンリョウソウ観察に行こう!」(主催:本別町歴史民俗資料館)を開催しました。今回は【ほんべつ学びの日『四つの風』総合事業 ふるさと学習「ほんべつ学」】の〜初夏のまなび〜との合同開催でした。
町内から8名、町外から2名(士幌町、帯広市)の計10名が観察会に参加され、神居山遊歩道に咲く菌従属栄養植物ギンリョウソウの観察を通して、自然界の共生や生物多様性について学びました。
*参加者内訳:一般9名、未就学児童1名
遊歩道に入林する前に、ネイチャーゲームのアクティビティ<はじめまして>を行い、自身のこれまでの自然体験を振り返りながらインタビュー形式でアイスブレイク。参加者同士の緊張をほぐし、和やかな雰囲気で観察会をスタートしました。
この日の天気は晴れ。時折、吹く風が心地よく感じる日和でした。遊歩道では観察会のテーマであるギンリョウソウが顔を出しており、植物らしからぬ真っ白な姿で参加者を出迎えてくれました。
ギンリョウソウは菌従属栄養植物の代表種。光合成を一切せず、生育に必要な有機物を菌類から獲得します。葉緑素をもたないので、写真のように全草が真っ白なのです。遊歩道で観察できたギンリョウソウの不思議な姿に、参加者は驚いていました。「光合成しないのにどうやって生きているの?」「実はつけるの?」「種子は誰が運ぶの?」など、観察を通して様々な疑問の声で溢れました。案内人も解説に熱が入りますね。
ギンリョウソウと菌類の関係性、菌類を介した樹木とのつながり、受粉や種子散布における昆虫類の役割…。本種の観察を通して、自然界における「植物の共生」や生物多様性について様々な視点から学びを提供できました。この日はギンリョウソウの他に、部分的菌従属栄養植物(光合成もするけど、菌類からも有機物をもらうハイブリットみたいな植物)ジンヨウイチヤクソウやササバギンランの生育も見られました。学びの多かったおよそ2時間の自然観察会。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
事業名:ほんべつ学初夏のまなび×第3回ほんべつ自然観察会
「神居山へギンリョウソウ観察に行こう!」
主 催:本別町歴史民俗資料館
場 所:神居山遊歩道(北海道本別町)
案内人:永末 透威(地域おこし協力隊 資料館担当 / 自然観察指導員)
活動写真&自然写真
*写真の使用については、参加者からご承諾をいただいております。
本別町歴史民俗資料館
Honbetsu Museum of History and Folklore