卒業論文大発表会「浦幌のヒグマこんなに調べました!2024」@浦幌町立博物館を聴講!
卒業論文大発表会「浦幌のヒグマこんなに調べました!2024」@浦幌町立博物館を聴講!
先日、2024年2月11日に浦幌町立博物館で、ヒグマを研究している酪農学園大学野生動物生態学研究室の佐藤 喜和教授による基調報告、学生による卒業論文・修士論文の研究発表会が行われました。(共催:浦幌ヒグマ調査会ほか)
佐藤教授の基調報告では、近年増加しているヒグマの市街地出没や人身被害、継続して増加している農業被害の実情を踏まえて、北海道のヒグマ管理における課題や行政・地域・市民の取り組みが紹介されました。
学生による研究発表はヒグマの行動生態学だけでなく、ガスクロマトグラフィーを用いた分析化学的な研究や地域住民のヒグマ認識を聞き取り調査する環境社会学的な研究も見られました。いずれも昨今のヒグマ問題を様々な視点からアプローチしており、ヒグマ問題のこれからを考える上で重要な知見が詰まった発表でした。
研究の中には、白糠丘陵地を調査地とした報告もあり、本別町におけるデータも散見されました。本町では意外と知られていませんが、こういった学術研究を目的とした利用もされているのです。ありがたいですね。
本別町においても2023年10月24日(早朝)に東町付近の路上でヒグマの目撃情報がありました。社会問題化しているヒグマ問題は、本町も他人事ではありません。当館としてもヒグマをはじめとした野生生物や自然に関する環境意識調査の実施、野生生物と人との関わり方を学ぶ機会の提供を行なっていく必要がありそうですね。