この度は「HOTほんべつ」に訪れてくださり、ありがとうございます。
「HOTほんべつ」とは、町の公式ページとは違う目線で、十勝、本別町(以下、ほんべつ町)を、ある意味深掘ったウェブメディアである。
そもそもの発端は、“ほんべつ町の良さって何だろうか?”
町の人たちと、何気なくそんな会話になったことである。
- やっぱり「自然」だよね。
- そして「十勝の食べ物」。
- ここは高速のインターがある「交通の要所」。
そんな声が聞こえてくるものの、そんなものは北海道だったらほぼどこにでもある。
敢えてもっと言うと、都市部以外の地方都市であれば、ほとんど同じようなものである。
そしたら、ほんべつ町の良さって・・・。
たいていそこで地元の人々は言葉を失ってしまう。
でも、僕たちはよそ者だからこそ感じるここの良さ。
それって、“ここにいる人々”なのではないだろうか。
今回、制作や編集にあたり、多くのほんべつの人々いインタビューをさせていただく中で、こんな仮説は確信に変わった。当たり前だけれども、ほんべつ町にいる人々は、決して東京都千代田区*にはいない。
※地域包括ケア研究所のオフィス所在地
ほんべつ町は、ここにいる人たちの集合体で作られている、といっても過言ではない。
開町約120年のこの町には、開拓時代に移住してきた一族の子孫が多く暮らしている。一番初めに入植してきた一族だっている。そして、何代も前から町の人々は地域と人々の成長を見守ってきた。
それに、ここでしかできない暮らしを求めて、町外から移住してきた人々も多くいる。人生を変えるくらいな決断をしているのに、肩に力を抜いて暮らしている人々もいる。
自分が何かをしなければ、この町はどうにかなってしまう。そう感じて、動き出す人たちが沢山いる。
サラリーマンを定年退職してから、地域の在り方を変えるくらい大きなつながりの輪を作ってしまった人もいる。今や人口の約80%をカバーする福祉の要「在宅福祉ネットワーク」だ。
あらためて、感じたこと。
ここに暮らす人たちは、“積極的にここにいることを選択している”のだ。
僕たちは、町の人たちと、ここにしかない人たちのストーリーを紡いでいくことで、この町を表現できるのではないかと感じた。
そんな企画が、この「HOTほんべつ」である。
“HOT”とは、人と人との「あたたかさ」。
“HOT”とは、コミュニティに関わる人々の「熱さ」。
“HOT”とは、人々の生き方から滲み出してくるさりげない「新しさ」。
そして、HO(Hokkaido)のT(Tokachi)だ。
そんな想いをこめてプロデュースされたプラットフォームである。
ほんべつ町のことを知っている人も知らない人も、なんとなくこの町らしさを感じて、「HOTほんべつ」を通して、この町の何かを見つけてくれればこの上ない喜びである。
Producer 藤井 雅巳