地域おこし協力隊

【深掘りレポート】地域おこし協力隊として”本別町”に飛び込んでみる(1)

北海道のどちらかというと東側・道東と呼ばれる十勝の本別町で、地域おこし協力隊として働くことの魅力をリポートしてみたいと思います。

 

深掘りリポートを行ったのは、本別町に”風”の人として関わっている交流町民8年目の地域包括ケア研究所の藤井雅巳です。

藤井雅巳のことはこちらから。

 

本別町ってどんな町?

まずは、本別町(ほんべつ)って言っても、名前も聞いたことないし、場所もどこになるか分からないという方も多いはず。

本別町は、帯広と釧路の中間くらいにあり、「とかちおびひろ空港」か「たんちょう釧路空港」から車で1時間くらいドライブすると到着できます。

釧路空港は、LCCのPeachも就航していて、関西国際空港からも直行便が飛んでいますので、関東圏および関西圏からも比較的アクセスが良いエリアです。

本別と言えば、やはり広大な農地が広がる十勝、食料自給率1,100%と言われる雄大な農村風景が広がっています。

本州では見たことも無いような、大型の農業機械には圧倒されます。

また、そのダイナミックな自然の中で、時間を忘れさせてくれるような悠久の刻(とき)が流れています。僕は牛を眺めながら、一日ぼーっとしていられます(笑)

人口は約6,200人。乳用牛が13,000頭もいて、人口よりも牛の方が多いというそんな町です。基幹産業が農業であり、豊かな農業に支えられ地域の人々はとても様々なチャレンジをしている方々が多いのがこの町の特長です。

 

 

本別町の地域おこし協力隊ってどんな人がいるの?

本別町の地域おこし協力隊員は、現在4名が活動しています。

直近にも協力隊を卒業し、地域で喫茶店を開業する方もいるなど、本別町内における地域おこし協力隊は、とても地域の中に溶け込んでいます。

新しいメンバーが参加したり、卒業者がいたり少しずつ入れ替わりながら地域の任務をやり遂げている協力隊の皆さんですが、4人ともとても仲が良く、コミュニケーションをとりながらはじめて赴任する地域における不安などをサポートしながら活動している印象です。

 

中でも着任して2年半がたち、協力隊内のお姉さん的な役割をになっている樽美瑞希さんをご紹介します。

樽美さんは、もともと仙台出身で、関東の食品会社でお仕事をされていたところ、現在のパートナーとの出会いにより、導かれるように本別にやってきました。持ち前の明るい人柄と、コミュニケーション力と行動力で、観光推進員としての枠を超えて様々な分野で活躍をされています。

僕も本別高校の総合的な探究の時間「とかち創生学」におけるコーチのリーダー的な役割を担っていただいていご一緒にお仕事させていただいたり、「とかち創生学の日のイベント」などで、一緒にMC的な役割を担ってくれたりしていて、とても頼りになる方です。

樽美さんのHOTほんべつインタビューはこちら

 

続いて、2023年8月に卒業された協力隊OGの村上真奈美さんです。村上さんは、もともと生まれ育った本別町で将来喫茶店を開業したいと思っていたところ、「だったら協力隊として活動しながら起業準備をしたら」と、声をかけられ協力隊になりました。

はじめは、協力隊として何をすべきなのか迷いながら活動していたそうですが、役場の方のサポートもあり徐々に求められていることなどが理解できてからは、観光推進員として様々な分野でご活躍されていました。

何よりも、ご自身も認めるやると決めたことはとにかく行動する性格。僕も開業準備における事業計画づくりなどのサポートをさせていただきましたが、予定されていたように、今年9月に町内に喫茶店(喫茶ゆゆひ)を開業され、村上さんの夢を実現されました。

村上真奈美さんのインタビューはこちら

 

他にも地域おこし協力隊は、スポーツ推進員であり地元十勝のプロリーグ所属の現役プロサッカー選手の吉田哲登さんや、植物博士で本別の自然大好きの永末透威さんなど、魅力的な仲間が活動しています。

 

地域おこし協力隊を受け入れる本別町ってどうなの?

それでは、地域おこし協力隊を受け入れる自治体としての本別町ってどうなの?という部分を深ぼってみたいと思います。地域おこし協力隊が地域にうまくなじまないというようなニュースも聞こえてくるため、気になりますよね。

現在、地域おこし協力隊の採用窓口でもあり、実際のメンター役になるのが役場の未来創造課です。もともとの企画振興課の部署の一部が、未来のまちづくりに特化した部署として2023年春に新設されたほやほやの部署。

役場のみなさんは、「超」が5つくらいつくくらいやさしいナイスな皆さまばかりです。よく地域おこし協力隊を足りない労働力としてしか扱わないような自治体があるという話を全国で耳にしますが、本別町は地域おこし協力隊をお客さんや労働力としてではなく、役割を一緒に担っていく仲間というスタンスで受け入れているように感じます。

そして、この町は開町120年ほどの、もともと開拓者たちの町です。皆さん外からやってきた人々が多いため、よそ者に優しい町だと思います。僕がこの町で8年間も交流町民を続けているのはまさにそれが大きいなと。

”チャレンジを後押し”する地域の土壌

そして、何よりも僕がおすすめする本別町へやってくる最大のメリットは、来るもののチャレンジを後押ししてくれる環境に飛び込めること。

本別町では、すでに多くの地の人だけでなく、外からやってきた人たちも様々なチャレンジをしています。

僕はこれまで「HOTほんべつ」の中で何人もの町民にインタビューをさせていただきましたが、その中から何名かご紹介させていただきます。

もはや十勝のお土産と言ったらというくらいにまで育った電子レンジではじけるポップコーンを開発した前田農産食品の前田茂雄さん、町一番の人気のお寿司屋さんでありながら宿泊施設が少ない町内の問題を解決するためにはじめたユニークな寿司オーベルジュのような源すし大将の池田圭吾さん。

町外からやってきた町民の憩いの飲食店を経営しながら、本別初のアパレルブランドを立ち上げたおやきやTotteの尾崎将寛さん。

こんなチャレンジするフロンティアと本気で語り合いながら協力隊として活動できるだけで、ビジネス書を何冊も読み漁るよりももっともっと濃い学びを得ることができます。

さらに、未来創造課は、2023年度から地域おこし協力隊のチャレンジを後押しするための仕組みづくりを行っています。

Hop・Step・Jump・Keepの4段階の要領で、地域おこし協力隊が地域で起業準備をしたり、何かプロジェクトなどを進めていくためのスキルを身に付けていくためのサポートを行っています。

具体的には以下のようなイメージです。

 

チャレンジする町」としての土壌が育ったこの町で、自分がやりたいチャレンジを後押ししてくれるフロンティアたちと共に切磋琢磨し、町の仕組みなども活用しながら、安心してあなたの「チャレンジ」を実現することができるのではないでしょうか。

 

具体的に募集している協力隊

現在、本別町では新たな視点や発想で産業・観光・福祉・教育などの様々な分野において町の活性化の担い手となる6種類の役割を担う「地域おこし協力隊員」を募集しています。

有害鳥獣捕獲推進員 1人
地域づくり推進員 1人
コミュニティ・スクール推進員 1人
空き家等コンシェルジュ 1人
地域のしごとサポーター 1人                         フリーミッション推進員 1人

役場の地域おこし協力隊の募集サイトもぜひチェックしてみてください。

 

それぞれの地域おこし協力隊の募集の具体的な内容については、「【深掘りレポート】地域おこし協力隊として”本別町”に飛び込んでみる(2)」をご覧ください!

 

 

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