プライベートとともに生きる

懐メロカフェ「ぺっぷろ」 小林 正人さん

「あ、いいな。」って思うことを道標に、導かれてきた本別で音楽をテーマにしたカフェと小林さんの物語。

「あ、いいな。」ということを大切にしてきた小林さん。北海道が好きすぎて2020年に本別町に移住してから、出会いのあった土地を思い切って購入。音楽をテーマにしたカフェを経営する傍らで、念願のゲストハウスオープンに向けて、着々と準備を進めています。

 

小林 正人(こばやし まさと)さん
新潟県生まれ、育ち。北海道が好きすぎて通い続けた北海道に2020年移住。酪農や観光関係のお仕事をしながらも、将来ゲストハウスをオープンすることを夢見て、土地を購入。自分の好きな音楽をテーマにしたカフェを運営しながら、ゲストハウスづくりを進めています。

ーはじめに簡単に小林さんのことをうかがってもいいですか?

小林さん(以下小):新潟県出身です。2020年でちょうどコロナ禍の時に本別町に来まして。移住して4年経ちました。

 

ー本別との出会いのきっかけはなんですか?

小:北海道好きで、東京で仕事してる時も1~2ヶ月に一回ぐらいは来てたんですよ。本当に土日だけとか。下手したら日帰りしたり。仕事で夜勤とかもあったんですけど、夜勤明けで来て帰ったりとか。

何かをしたわけではないけど、本当に日帰りとか夜行日帰り的なのもあったりして。北海道がとにかく好きで、なんか空気が良いですよね。空気吸いに来て、リフレッシュしてという感じでした。

(写真)移住前のことを回顧する小林さん

 

ー北海道の中でもどの辺りに来られてたんですか?

小:北海道はだいたい一通り回ったんですけど、十勝はよかったですね。すごく印象に残っていました。道東がすごくよくて、住んでみたいなと思っていました。

旭川とか道北の方は、新潟とそんなに変わらない。田んぼが多いですからね。だから、やっぱ道東がいいなと思いましたね。

 

ーじゃあ、本別にっていうのは、一押し、何があったんですか?

小:有楽町でやってた移住体験相談会みたいなイベントですね。何となく参加して、その時は、本別・足寄・陸別の三町の話をブースで聞いて。その後、2泊3日の移住体験ツアーに参加したんですよね。

それが、すごく対応とかも良くて、「あ。いいな」と思って。移住体験ツアーは、他の地域でも参加したんですけど、ここに住みたいなって思うくらい本別の対応は良かったです。

(写真)カウンターでコーヒーを淹れる姿が様になる

 

ー移住されてこられた方たちから同じような話を聞きますよ。本別町は移住窓口の方の対応がすごく良かったって。来られるときには、どのようなことをしようと考えていたのですか?

小:あんまり深くは考えないで来たんですよね、最初は。行く行くは、自分の今後のプランとしてはゲストハウスをやってみたいなという気持ちがあって。

それで、やっぱり物件とか探さなきゃいけないないなってたまたまネットで探していたら、ここの場所との出会いがあって。その時、仙美里元町に住んでいたんですけど、ここは近くていいなと思って。なんかこれも勢いで買っちゃおうみたいな感じでした。

 

ーいいですね。勢い大事ですよね。はじめからゲストハウスをやるイメージだったんですか?

小:やっぱりタイミングってあるじゃないですか。多分2週間ぐらいしたら、また気持ちも変わってくると思うので。だから、とりあえず買ってしまって、しばらくは更地で何もせずにいたんですけど。

一昨年ぐらいからだったですかね?ゲストハウスをやろうと思っていたので、なんかイメージが自分の考えがあったので、母屋と共有スペースとキャンプ場のキャビンとかコテージみたいなものがあるような感じで、そんな建物ですかね。

自分もそこに住みながらって感じなんですけど。まあ、ぶっちゃけ、資金的にもいきなりは無理だなと思って。ただ、なんか一歩踏み出そうと思って。それで、カフェというか、音楽好きなんで音楽を生かして、そういうのお店とかやりたいなと思って今に至っているんですよね。最初っからこれを想定していたわけではなくて。

(写真)テラスから眺める広々としたガーデン

 

ー現在の音楽カフェを開業されるまで、どんなかたちで進めてこられたのでしょうか?

小:ゲストハウスをやろうというイメージを持ちながら、色々建築業者さんとか色々帯広の方とか調べに本当に何十社とかみたんですよね。なかなかピンと来なくて。

で、なんかその最後の方に陵雲荘の山本さんって方がいるんですけど、その方がダンホームに働いていて、それでダンホームに情報収集に行ったんですよね。そこで、将来的にゲストハウスとかやりたいですって言うと、タイニーハウスを手がけているというような話を聞いて。

それで、色々話聞いてるうちに、ここいいなとおもって。人柄とかもあったんですけど。それで、決めました。ちょうど陵雲荘がオープンするようなタイミングでもあり、それでご縁があって、岡崎さんにも紹介してもらって、それで、将来的に宿もやるので、勉強も兼ねて働かせていただくことになって。

 

ー懐メロカフェ「ぺっぷろ」では、来た方に、どんな風に楽しんでもらいたいですか?

小:イメージしているのは、カフェっていうよりも、やっぱり音楽が好きな方に、音楽を聞いてもらって、昔のことを回顧するようなノスタルジーな思いに浸ってもらうような。そんな一人ひとりの思い出と楽しんでもらえたらなと思います。

年代にもよるんですけど、CDのシングルなんかも、最近の若い人たちは見たことない方多いですよね。それに、結構レコードも多いんですよね。

例えば、今「松田聖子」の紹介などをお店でしているのですが、月一とかで今月は中森明菜とか、B’zとか、少し昔のアーティストをお店で紹介していければと思っています。

(写真)所狭しと並ぶお宝もののレコードたち

 

ー今、営業は土日月だと思うのですが、それ以外はお仕事ですよね?もう趣味と仕事とが普段からわりと混在されてる気もしますけど。お仕事してない時って何されているのですが?

小:基本外の仕事に行っていない時にここをオープンしてやっているので、ここの営業が土日月なので、ずっと一日こうしているといるとさすがに、ちょっと嫌になっちゃう。オンとオフがなんか切り替えられないんですよね。
リラックスする時は、性格的に色々動いちゃうタイプでじっとしていられないなんですけど、それこそYouTube見たりとか本読んだりとかですかね。

 

ー音楽は聞いたり、自身で演奏したりはしないのですか?

小:リラックスするときは、あんまり聞かない(笑)常に音楽が近くなので、もういいかなみたいな。プレイするのは、ピアノですかね。電子ピアノがあるので、趣味の範囲で弾くような感じですね。

音楽とは関係ないですが、旅とか、乗り物が好きですね。北海道は、廃線なんかもおおくて。新幹線とかそういうものより、廃線とか炭鉱の町とかそういうものに特に魅かれますね。

 

ー今まで行った中で一番気に入りの場所ってあるんですか?

小:やっぱり最初に北海道に来た時に富良野とかに行ったのですが、その時の風景が感動的で忘れられないですね。「ザ・北海道」のような感じが。「 北の国から」からの影響なんかもあるかもしれないですね。逆に、本別ってどうですか?

 

ーいわゆる観光地みたいな場所ではそんなないですけど、僕は、逆にこういうのんびりしている場所っていいですよね。中途半端でなく、かえって好きですね。あと、いろんな方とお話しすると、交通の利便性は皆さん挙げますよね。

小:たしかに、阿寒や釧路方面にも行けるし、北見方面もいけるし、富良野など方面にも行けますよね。拠点としてベースキャンプを本別にして移動されるバイク旅の方には丁度いいですね。僕も本別っていいまちだと思いますね。まちも好きだし、家も建てちゃったので。

 

ーこれ北海道の特徴なのかもしれないですけど、通常だと地方て閉鎖的なことが多いですが、あんまり本別ではそれがないんですよね。

小:それは同感ですね。さすがに、移住してきた時期がコロナ禍でもあったので、なんか様子伺ってるなって感覚はありましたが(笑)。
いきなり移住してきて、こういうカフェとか始めると多分地元の方は引くだろうなって思ったんですけど、ちょっと根付いてから段階を踏んでいくっていうのは大事ですね。やっぱり今のタイミングだったんですよね。これ以上遅くなると、もう動き出せないなと思うし、なんかやるんだったらこのタイミングだなと。

 

ーそうですね。たしかにタイミングって大切。あらためて、このタイミングだったわけですね。これからもゲストハウスができるところまでぜひ応援しています。

 

懐メロカフェ「ぺっぷろ」

営業日・時間は公式Instagramにてご確認ください

公式Instagram
https://www.instagram.com/ongakukan_peppuro/

公式note
https://note.com/humble_okapi5639

インタビュアー
地域包括ケア研究所 藤井 雅巳

抽象的に捉えられがちな「地域包括ケアシステム」を、実践を通して具現化するシンクタンク「地域包括ケア研究所」の代表理事。2017年より本別町に頻繁に足を運び、町の魅力として、「人」にフォーカスするWebメディア「HOTほんべつ」を企画。

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